日本女性初「レゴブロック職人」奮闘 考える力、楽しみながら伸ばす (2/3ページ)

ワークショップに参加した子供たちと作品のサルを飾るなかやまさん(中央)=大阪市中央区(須谷友郁撮影)
ワークショップに参加した子供たちと作品のサルを飾るなかやまさん(中央)=大阪市中央区(須谷友郁撮影)【拡大】

  • なかやまかんなさんの作品

大人のレゴナイト

 大丸心斎橋店(大阪市中央区)で4月15日まで開催中の「PIECE OF PEACE 『レゴブロック』で作った世界遺産展」では、モン・サン・ミシェルやサグラダ・ファミリアなどの世界遺産を模した大作に加え、なかやまさんが制作した、大阪のランドマークである太陽の塔などの作品を見ることができる。展覧会初日と翌日には、レゴで動物を作る子供向けワークショップも行われた。

 なかやまさんが勤務するレゴランド・ディスカバリー・センター大阪では、参加者と一緒にレゴを組み立てるイベントを多数行っている。通常は15歳以下の子供同伴での入場に限られるが、月に1度「大人のレゴ教室」や、大人のみの貸し切りで午後9時まで営業する「大人のレゴナイト」も開催されている。

不器用でもできる

 なかやまさんがマスター・モデル・ビルダーコンテストで優勝を果たしたのは平成27年2月。小さい頃からレゴが大好きで、幼稚園の卒業文集には「レゴ社に入りたい」と書いた。レゴをきっかけに興味を持ったロボットやプログラミングを学ぼうと、大阪大学の基礎工学部から基礎工学研究科の博士課程へ進学。

 「オフィシャルにレゴにかかわる仕事に就くため、まずメーカーなどで知識を積むことも考えて進路を選びました。仕事にするのが無理なら、趣味としてレゴを続けられる時間を確保できることが就職先を探す基準でした」と話すように、レゴにかける熱意は大きく、優勝は必然だった。