AI技術者、業種越え争奪戦 求人6倍、米中企業も高報酬で引き抜き狙う (2/3ページ)

 採用現場は必死だ。富士通は、学生を勧誘するリクルーターを今年から1000人増の3500人に拡充。ソニーは採用にAI枠を設け、優秀な若者を求めてインドなど海外にも触手を伸ばす。ディー・エヌ・エー(DeNA)は入社初年で最大1000万円の年収を用意する新制度を導入した。

 IT人材と接する機会を増やすため、東京都心部に「進出」する企業も現れている。ホンダの子会社、本田技術研究所(埼玉県和光市)は16年、東京・赤坂に研究拠点を構えた。今年4月には自動車部品大手のデンソー(愛知県刈谷市)も品川駅近くに新オフィスを開設する。

 だが売り手市場の学生の視線はシビアだ。AI専攻の学生らが集まって研鑽(けんさん)する「HAIT」の副代表、早稲田大3年の石井大智さん(22)は「優秀な学生は電話で内定をもらえるが、大手企業に飛び付くわけではない。希望する研究開発ができる自由度を重視する傾向が強い」と語る。

日本は人材の厚みで米国などに劣るが…