睡眠の大切さを教える「眠育」って何? 規則的な睡眠で不登校予防、家庭内暴力も収まる (2/3ページ)

良い眠りの3要素
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  • 小学生に睡眠の大切さを教える「眠育」の授業。中学に上がってからの不登校が減ったという(堺市教委提供)

 ある中学3年の女子生徒は10日出席しては10日休むことを繰り返していた。親が夜も働いており、夕食は午後11時、寝るのは日付が変わった後だったという。親も交えた面談の後、夕食を7時に食べて11時には寝られるようになり、その後は1日も休まず登校した。

 また、中学2年の男子生徒は連日午前2時ごろまで塾の宿題に取り組み、朝、親が起こすと暴れるように。面談後、塾をやめて夜十分に寝るようになり、家庭内暴力は消えたという。

 「小学生の時はできても、中学校に上がると部活や塾で睡眠時間がさらに減り、やがて体が動かなくなる。頑張る子ほどそうなる」と木田さん。3年間で不登校率は約37%減り、29年度からは、堺市全体で眠育に取り組んでいる。

 保育園から

 子供の睡眠の大切さを長年、訴え続けてきたのが、兵庫県立子どもの睡眠と発達医療センター参与で熊本大学名誉教授の小児科医、三池輝久さん(75)だ。福井県や青森県、兵庫県などでも睡眠教育に協力してきた。

発達障害のような特徴も