市中心部に位置し、江戸時代からの古民家が並ぶ美観地区では、乗り入れる観光バスが急減。豪雨に見舞われた今月5日からの7日間で、近くの駐車場を利用したバスは68台で、前年同期比38%にとどまる。
被災後、甚大な被害が出た同市真備町で片付けを手伝ったという山本課長は「まずは被災地の復旧だろう。被災者がいるのに観光に来てとPRするのは違和感がある。ただ、市中心部は交通の乱れもなく、観光できるという最低限の情報は発信したい」と話す。
市中心部の観光拠点にも影響が出ている。同市出身の元プロ野球監督、星野仙一さんのゆかりの品を展示する「星野仙一記念館」では、今年1月に星野さんが死去して以来、毎月約4千人の入館者でにぎわっていたが、豪雨以降は約半数に激減。近代美術などを展示する大原美術館でも、14~16日の3連休の入館者が、前年同期比約50%減の約2500人だったという。