「安全」呼び掛け
こうした状況に危機感を覚える人もいる。美観地区でゲストハウス&カフェ「有鄰庵(ゆうりんあん)」を経営する犬養拓さん(38)は「美観地区は無事なのに、倉敷全体が被害に遭ったと思われている」と話す。
同店の豪雨被害は雨漏りがあった程度だが、「観光目的で訪れていいタイミングではない」などと宿泊を自粛する客が相次ぎ、7月に予定していた約40人がキャンセルを申し入れた。
「普段通りの美観地区を伝えてください!」。犬養さんは美観地区が安全に観光できることを記したチラシを作成し、ツイッターなどに投稿して広めてもらうよう呼びかけた。
さらに、被災地でボランティア活動をする客の宿泊料を大幅に値引きし、真備町地区までの送迎も行う。
犬養さんは「被災地での支援活動はもちろん、無事だった地域に観光に訪れてもらうのも倉敷市の支援につながる。ぜひ足を運んでもらいたい」と訴えた。