100円御用聞き 高齢者の新しい「インフラ」 (2/4ページ)

「御用聞き」の古市盛久さん(右)と松岡健太さん
「御用聞き」の古市盛久さん(右)と松岡健太さん【拡大】

  • 男性の依頼でベランダの片付けを行う松岡健太さん=東京都板橋区

 男性は満足した様子で、「施設に入った母が残していった衣類や家具の処分もお願いしたい」と次の相談も。帰りがけに冷えた缶入り飲料を渡してくれた。

 団地内を歩いていると、高齢の男性が松岡さんに手を振りながら近づいてきた。80歳になるというこの男性は、重い灯油の買い出しなど、何度も御用聞きに依頼しているという。「こういう人たちがいるんで助かるよ、ほんとに」と笑顔で話す。

 ほかにも公園のベンチに座っていた男性があいさつしてくるなど、すっかりこの団地に溶け込んでいる様子が伝わってきた。

 訪問看護ステーションなどとも連携しながら高齢者を支えていることもあり、御用聞きは地域の大切な存在となっている。「電気、ガス、水道、通信に次ぐ“第5のインフラ”として、安全、安心、安価に、こうした生活支援事業を提供していきたい」と社長の古市盛久さんは語る。

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