対象となるのは中国や韓国、台湾など10カ国の大学生。BALJOBほどのエリート層ではないが、日本でいうと有名私立くらいのクラスの学生が集まっている。利用する日本企業は2年間でのべ約400社に上る。ライトオンなどの大手小売りや飲食、ホテルといったインバウンド需要が高かったり、人手不足にあえいだりしている業種が多い。就職する場所の7割は東京以外で、人手が回ってこない地方企業のニーズも賄っている。
学生側からも毎月3000人ほどが応募してくる人気で、開始2年で約1600人を日本企業に送り込んだ。ネオキャリアは現地で1社単独の集団面接会を開き、あらかじめ担当者が面接対策を施してある外国人学生と企業の人事を引き合わせる。うまくいけばその場で内定から学生側の承諾まで完了する。同社の担当者によると1回の面接で内定率は平均53%、そこからの学生の承諾率は93%に上るといい、日本の就活よりはるかにスピーディーだ。
ライバルはアリババなど世界のIT大手
新卒の大半を海外の大学出身者から採った企業も登場した。メルカリでは、18年春と秋の入社した新卒75人のうち44人が、インドをはじめとする海外10カ国の大学から来た外国籍の学生となった。多くはエンジニア職だ。インドであれば、国立で理系の名門校として知られるインド工科大学をターゲットに学生を集めた。
同社の採用担当マネジャーの小山浩平さんは「日本という母集団の少ない中で新卒を取り合うだけでなく、世界中の優秀な人を採っていく。海外の優秀な学生は今後うちの競争相手となるグローバルカンパニーも採りたがる人材。自然と競争力の強化につながる」と指摘する。
実際、小山さんが面接で会った海外の学生には、中国のアリババグループといった新興のIT大手を併願していると明かした人もいた。日本の学生の感覚ではよくある「メルカリのユーザーなので興味を持った」という志望動機より、IT系のメガベンチャーという立ち位置を気に入って受ける若者が多いという。