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これはこの場ではスルーしてもいいだろう。ただ、その後たいして効果がないことが分かっている以上、どうにかしてこの無能上司の提案は撤回しなくてはならない。具体的にどんなものかをここで再現してみよう。あくまでも「仮」のものである。打ち合わせの現場ではこんなやり取りになったとする。上司の名前は「山田」(仮)だ。
山田:「今はツイッターやインスタグラムを使ったキャンペーンが若者に人気があります。コスメについて著名なツイッター&インスタグラムユーザーリストというものを今回入手しましたので、この方々に御社の化粧品について投稿していただければ、バズりますよ!」
客:「なるほど、この方々は有名な方々で、どれだけのKPIがあるのでしょうか?」
自分:「(心の声)山田さん…。それ、こうしたインフルエンサー(笑)を束ねる事務所の言い分に従っているだけですよ……。この人達、カネでフォロワー買っている人もいるし、たかだか800人のフォロワーの人を『効果あり』って言える根拠あるの?」
山田:「KPIについてお約束はできませんが、私が信用している、インフルエンサーを束ねるプロダクションの人から、御社に合った人々を絞り込んで厳選したリストがこの方々です。過去にA社も効果を挙げたということをそのプロダクションは言っていました」
客:「なるほど、ここに300万円を投下するわけですね。ウチはこれまで検索連動型広告を中心にやってきたため、こうしたインフルエンサーマーケティングはあまり経験がないのですが、なにとぞここからの運用をお手伝いいただければ幸いです。ならばこの5人の方々に弊社の商品をお渡しし、そこから最大の拡散をお願いいたします」
山田:「はい、分かりました、事務所にはその旨お伝えします。その時にもっとも効果的なワーディング等も含めて提案させていただきますね。ちなみにどんな言葉を盛り込むべきか、などをメールでお送りいただけませんでしょうか。それを基に事務所にはオリエンをしますので」
自分:「(心の声)おいおい、これって一番やべーパターンじゃねぇかよ…」