マック&ユニクロ流人財育成

人財教育の最大の武器、人事評価制度 (2)パート・アルバイト評価の重要性 (3/3ページ)

有本均

ネガティブな点ばかり指摘しない

(5)面談の実施

 評価はただ評価表をつけるだけで終わりではなく、その評価表をもとに一対一の面談で相手に評価を伝えることが重要です。

 面談を行うことにより現状の認識と、次の目標達成に向けてモチベーションをアップさせることで、育成に繋がっていきます。

 面談の時間は1名につき15分~30分程度が良いでしょう。ただ、この時間を一人一人に実施すると、評価者である店長の負担が大きくなります。

 もしPAの人数が多い店舗であれば、チーム化して、そのリーダーに権限を委譲することも一つの手段です。

 また、評価面談ではコミュニケーションスキルが必要であり、発言や内容に注意しなければなりません。

 評価面談の際にありがちなのが、駄目な点を店長が一方的に指摘して終わってしまうことです。ネガティブなことばかり言われては、モチベーションも上がるはずがありません。

 褒めるポイントと注意するポイントの両方を伝え、相手に考えさせ、自分のことを話してもらうのが上手な面談です。そうすることでPAも納得し、モチベーションも高くなるでしょう。

 今回はPA評価についてお伝えしましたが、基本的なスタンスは社員評価と変わりはありません。

 ただ、社員評価は評価の期間や項目などが、PAよりも細かくなります。

 次回は社員評価について、お伝えします。

【プロフィール】有本均(ありもと・ひとし)

有本均(ありもと・ひとし)株式会社ホスピタリティ&グローイング・ジャパン社長
1956年、愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部入学後、大学1年からマクドナルドでアルバイトを始め、1979年、日本マクドナルド株式会社に入社。店長、スーパーバイザー、統括マネージャーを歴任後、マクドナルドの教育責任者である「ハンバーガー大学」の学長に就任。2003年、株式会社ファーストリテイリングの柳井社長(当時)に招かれ、ユニクロの教育責任者である「ユニクロ大学」の部長に就任。その後、株式会社バーガーキング・ジャパンの代表取締役など、外食・サービス業の代表、役員を歴任する。2012年、ホスピタリティ&グローイング・ジャパンを設立。マクドナルド、ユニクロ等を経験して得た「人財育成のノウハウ」を活かし、世界中のサービス業の発展を目指す。著書に「どんな人でも一流に育つしくみ」。

【マック&ユニクロ流人財育成】は有本均さんが人を上手に育て会社を成長させる人材育成のノウハウを伝える連載コラムです。次回更新は2月12日の予定。アーカイブはこちら

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