【終活の経済学】「おひとりさま」の安心終活術(3)普段の生活に「備え」を (1/3ページ)

川崎市中原区で展開している「暮らしの保健室」
川崎市中原区で展開している「暮らしの保健室」【拡大】

  • 東京労働局にあるハローワーク生涯現役支援窓口のお知らせ
  • 川崎市の地域情報サイト「まいぷれ」
  • 「御用聞き」の古市盛久さん(右)と松岡健太さん
  • ベランダの片づけを行う松岡さん=東京都板橋区

地域社会とのつながり深めて

 元気なうちはできることがいくらでもある。それだけ項目が増えるが、重要なのは大きく分けて2つ。今の元気をできる限り維持すること、そして万が一のときに備えて不安になることを解消しておくことだ。無理のない範囲で手を打っておこう。

 万が一のときに備えて、元気なうちから手を打っておこう、というのは終活全般の常套(じょうとう)句だ。理想はその通りだが、実際に元気なうちは「まだ早い」と思ってしまうもの。逆に百点満点の備えを目指して終活の取り組みを始めると、息切れしがちになる。とりあえずは、肩肘張らずに始められるところから手をつけたい。長期間に及ぶ対策になるわけで、いかに習慣化できるか、手間なく対策が継続できるかが鍵になる。

 まず意識したいのは、今ある生活の維持だ。今は元気でも、いつどんな不測の事態が襲ってくるか分からない。そのとき1人暮らしの場合は、異常を察知してくれる“目”が家の中にないところが、家族のいる世帯とは異なるところ。なるべく出掛けて外とのつながりを持つように努めたい。

 地域会や趣味の集まりなどの活動は、人間関係を構築するとともに、心身の健康の維持にも役立つはずだ。そうやって社会とのつながりを豊かにしていけば、生活に張りが出るし、体も動かせるし、で“一石三鳥”くらいの効果が得られるはずだ。つながりを生む窓口は、町内会の回覧板や知人からの紹介など、そこかしこにある。あとは面倒くさがらないことだ。

 一方で、このような社会との緩やかなつながりだけでは、万が一の事態になった後のことはフォローしきれない。入院や要介護、あるいは死亡ということになれば、ごく近い近親者らの助けが必要になる。そうした不測の事態に備えておくことも必須といえる。

 遠方であっても親類縁者がいるなら、日ごろから緊急時のことを頼んでおくのがいいだろう。さらに社会的なサポートは数多く存在する。地域包括支援センターなどが自分に合った対策を教えてくれるだろう。

インターネットやSNSでの交流も