認知症保険 「早期発見」をサポート 軽度で支払い、サービス多様に (1/3ページ)


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 認知症の重症化予防に役立つ保険が注目されている。初期症状への対応だけでなく、予防のためのサポートが充実しており、シニア層の関心も高い。認知症患者は6年後には700万人に拡大することが見込まれるが、「備え」の選択肢も増えている。(玉崎栄次)

                   

 ◆2年ごとに給付金

 1人暮らしの岡本房子さん(80)=横浜市=は昨年10月、太陽生命保険が発売した「ひまわり認知症予防保険」に加入した。

 「今は認知症の心配はないが、将来はどうなるか不安だ。予防のきっかけになるならと思い契約した」

 同保険は認知症(アルコールに起因するものなどは除く)と診断された場合に保険金が支払われる。ユニークなのが、加入1年後から2年ごとに支給される3万円の「予防給付金」だ。

 近年、認知症は、その前段階の軽度認知障害(MCI)の時点で適切な治療を受ければ、症状の抑制が期待できるとされる。MCIは血液検査で発症リスクが分かる。予防給付金を検査費用(2万円程度)に充てるなど、「早期発見や予防の取り組みに生かすことができる」(太陽生命広報の岡本将典さん)。

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