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副業したら住宅ローンを組めなくなった! 確定申告が済んでしまえば後の祭り (3/4ページ)

高橋成壽

 損益通算とは、事業所得が赤字の場合、他の所得の黒字と相殺できたり、赤字を翌年以降に繰り越しできる(=次年度以降の黒字と相殺でき、納税額が減少する)という制度で、節税メリットがあるのです。例えば、副業の事業所得に100万円の赤字が出た場合、本業の給与所得から100万円控除できるのです。

 つまり、節税という観点では、雑所得ではなく事業所得として確定申告するほうが有利といえます。

個人事業主が「節税」を意識する理由

 サラリーマンの場合、所得税が差し引かれて毎月の給与や賞与が振り込まれます。これを源泉徴収といい、一般的には多めに引かれることになります。差し引かれた所得税は、本業の勤務先を通じて国に納められます。手続きとしてはこれで納税が完了するのですが、通常は年末調整という手続きで、年間の所得を確定させ払い過ぎた所得税を払い戻されたり、不足している場合は追加で支払ったりします。

 個人事業主の場合は、原稿執筆や読者モデルをした場合は約10%の源泉徴収が行われたのち雇い主から報酬として支払われます。

 また物販などの場合は、売り上げに相当する金額が源泉徴収なく支払われます。この結果、毎年確定申告を行うタイミングで納税します。

 給与から税金が天引きされるサラリーマンと異なり、個人事業主は後から税金を支払うことになります。先取りと後払いでは税金を支払った感覚がまるで異なります。すると個人事業主は、仕事を通じて税金を抑えることを考えるようになる、すなわち節税を考えるようになるのです。

まさか! 副業収入が住宅ローン審査に悪影響

 個人事業主の場合は、営業活動や営業活動のための設備投資や研修受講があるため赤字になることもあります。事業開始当初はなおさら出費がかさみます。サラリーマンを続けながらの場合、損益通算で給与所得から控除を受けることもできますが、給与所得と事業所得を合算した全体収入が下がることを意味します。すると、住宅ローンを貸し出す金融機関は、収入の低い人に住宅ローンを貸すかどうかという判断になるのです。

 返済が難しいとみなされれば住宅ローンの審査は通りません。たとえ一時的に損益通算目当てで経費計上するなど節税行為をやめたとしても、過去2~3年分の所得を確認されますから、トータルで所得の高低を判断されてしまいます。結果として住宅ローンの審査に落ちて、家が買えなくなるのです。

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