お金で損する人・得する人

豪雨で自動車が水没 保険金は受け取れるのか 自宅はどうなる? (4/4ページ)

高橋成壽
高橋成壽

 十分な保障とは何か

 生命保険に関しても、保障を最適化して保険料を下げましょうという論調が一般的だ。しかし、ここにも盲点がある。一昔前は、生命保険に加入すると、特約として災害保障特約、障害保障特約などのオプションが当たり前のように契約されていた。これは、災害時の死亡や障害に対して、上乗せの保障を提供する内容で保険料は数十円から数百円といった金額だ。

 自然災害で家族が亡くなったり、ケガで障害を抱えてしまったりといったようなケースで、従来型の生命保険であれば上乗せ保障が受け取れた。しかし、良かれと思って最新の保険に見直した結果、上乗せオプションが無くなって、肝心なときに保険金が受け取れなくなったということもありうるのだ。

 保険料の節約は大切なのだが、それ以前に十分な保障とは何か、という議論がなされていないことが気になっている。

 命と財産を守るという視点

 政府の防災資料からもわかることだが、気候変動に由来して気象災害が増加している事実があり、日本は他国に比較して自然災害による損害額が多い国であるということを認識する必要があるだろう。

 保険料の節約より、大切な補償(損害保険)、保障(生命保険)について、命と財産を守るという視点で改めて考えるきっかけとしてほしい。今年もそして来年以降も自然災害が無くなることは無いのだから。

高橋成壽(たかはし・なるひさ)
高橋成壽(たかはし・なるひさ) ファイナンシャルプランナー CFP(R)認定者
寿FPコンサルティング株式会社代表取締役
1978年生まれ。神奈川県出身。慶応義塾大学総合政策学部卒。金融業界での実務経験を経て2007年にFP会社「寿コンサルティング」を設立。顧客は上場企業の経営者からシングルマザーまで幅広い。専門家ネットワークを活用し、お金に困らない仕組みづくりと豊かな人生設計の提供に励む。著書に「ダンナの遺産を子どもに相続させないで」(廣済堂出版)。無料のFP相談を提供する「ライフプランの窓口」では事務局を務める。

【お金で損する人・得する人】は、FPなどお金のプロたちが、将来後悔しないため、制度に“搾取”されないため知っておきたいお金に関わるノウハウをわかりやすく解説する連載コラムです。アーカイブはこちら

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus