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体重140kgのお笑い芸人が、ダイハツ・ウェイクをドデカク使ってみた (2/3ページ)

SankeiBiz編集部

 相模湖を越えたあたりから急に霧が濃くなってきた。50m先が見えない。気づけば雨はドシャ降り。風も強い。路面はかなりのウェット状態だが、ウェイクはそんな悪条件を全く苦にする様子がない。

 あまりの雨量に、路面は所どころ川ができ始めたが、時速80km/hで走行してもクルマの挙動が乱れるようなことはない。風の影響を受けやすいトールボディも、煽られることなく安定している。二人揃って「これなら安心感があるね」などと感心してしまった。

 エンジンはさすがに660ccなので、大きな期待はできない。ターボラグもある。とはいえ、高速走行時を除けば、何の不満も感じないエンジンだ。高速道を頻繁に利用する人にはやはりターボ車をリコメンドしておこう。

 途中、談合坂サービスエリアで昼食をとり、再び河口湖を目指す。大月を過ぎたあたりで雨脚がさらに強くなってきた。時速50km/hの速度規制がしかれている区間もある。

 「大竹さん。オレ、クルマに乗っているときに2回もパンクした経験があるんですよ」

 その情報、いまは要らん。ここで3度目が起きたらワカサギどころじゃない。

 ワカサギは釣れるのか!?

 雨風よりも真っ白の霧にヒヤヒヤしたが、二人はなんとか無事に河口湖に到着した。目の前には大きな湖が広がる。ウェイクのフロントガラスは展望室のようにワイド。高さもあるので、広大な景色をパノラマ感覚で楽しむにはうってつけのクルマだ。ミニバン並みに視点も高くて、とにかく見晴らしがいい。フロントガラスの難点を挙げるとすれば、その直立した構造上、信号待ちで最前列にいるときに屋根の先端が視界に入り、頭上の信号機が見づらいことだ。

 河口湖に着いたのはいいが、釣り人もボートも見当たらない。悪天候の影響なのか、ほとんどの船がすでに釣りを終えて帰港しているようだ。ボート屋ももう営業している気配がない。ワカサギを釣って、天ぷらを揚げるという夢は、はかなく散った。クーラーボックスを片手に、湖の前で呆然と立ち尽くす杉渕。目の前を泳ぐワカサギを食すチャンスを失い、放心しているようだ。眼前にそびえているはずの富士山も全く見えない。彼のテンションはダダ下がりだ。「ここ本当に河口湖ですか? 実は埼玉のどこかの池とかじゃないですか? オレ、信じてないですよ」。

 杉渕は翌日にテレビ収録を控えている。先が読めない天気のことを考えると、今日中に引き返したほうがよさそうだ。せっかく思いついた企画だが、さすがに天気だけはどうしようもない。

 車中泊を試す

 じゃあ、せめて車中泊の疑似体験だけでもやってみよう。ドデカイ男がウェイクの中で快適に過ごすことはできるのか。激しい雨が降る中、この日一番寒くて辛い撮影が始まった。

 ウェイクは何通りものシートアレンジが可能。やはり車中泊といえば、フルフラットモードだ。前席と後席をすべて倒す。室内高が1455mmもあるので開放感がある。マットレスを敷いて、杉渕が寝袋にもぐりこむ。

 「おっ、入れた!」

 まずは、そこに驚いたようだ。普通の人とは感動するポイントが違う。

 「ブチ、寝心地はどう?」

 「ちょっと腰の辺りに段差がありますね。ここで一晩寝るのは正直キビシイです」

 普通体型の私も試してみる。やはり段差が気になる。写真を見てもらうと一目瞭然だが、腰の辺りが盛り上がっている。本気で寝るつもりなら、もっと分厚い車中泊専用マットレスを使うことを強くオススメする。ちなみに室内幅は1345mm。普通体型の男性でも二人並んで寝るのは難しい。寝返りを打つのはまず無理だ。

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