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住みたい街ランキング“下剋上”の象徴…郊外の本厚木が1位になったワケ (3/3ページ)

SankeiBiz編集部
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 ブランド志向から利便性重視へ

 「コロナ禍での借りて住みたい街ランキング」では、かつての歓楽街のイメージから治安を懸念する人もいたJR京浜東北線の「西川口」(埼玉県川口市)が20位から6位に躍進した。2000年代前半ごろまでは風俗店が駅前に軒を連ね、夜の街として有名だったが、その後、取り締まりの強化で風俗店は減少。2010年代に入ると代わりに中国料理店が増え、「リトルチャイナ」と呼ばれることもあった。

 外国人が増えたことで、日本人の住民からは「ごみ出しのルールを守らない」「遅くまでうるさい」といった苦情も増えた。川口市は住宅地域での民泊営業を夏場の2カ月間に限定するなどの対策を進め、ごみ収集場の看板を多言語で表記するといった工夫も行った。

 こうした行政の取り組みが奏功し、住宅ローン専門金融機関ARUHIが発表した「本当に住みやすい街大賞2020」では、東京都心に近いわりに地価や物件価格がリーズナブルといった理由から川口市が1位に選ばれている。

 永濱氏は「元々、近年は住宅環境についてブランド志向から利便性重視へと価値観が変化しており、コロナによってそれに拍車がかかっている」と新時代の街選びの傾向を分析した。

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