消費増税に言及
アベノミクスをみつめる世界の目はシビアだ。このため、首相はサミットの全体討議で「景気回復などの環境が整えば、消費税率を予定通り引き上げる」と表明した。これまでより踏み込んだ表現で、消費税増税の可能性に言及したのだ。
景気を冷やす可能性もある消費税増税に首相は元来慎重だ。首相は7月想定の参院選が終わるまで消費税増税の判断を封印する方針だが、成長戦略を具現化するための臨時国会を開く今年秋には最終判断を迫られることになる。
そのときを盤石の政権基盤の元で迎えられているのか-。死命を決する夏の参院選はもう目前に迫る。
首相は各国首脳が居並ぶ全体討議の場で、雑念を振り払うように、こう言い切った。
「日本では政治の不安定さが経済を不安定にしていた。これからは政治を安定させていく」
(ベルファスト 赤地真志帆、平尾孝/SANKEI EXPRESS)