「ピアノがない暮らしは思い出せない」というくらい、幼いときからピアノが側にあった。祖母が贈ってくれたピアノは日本のカワイ。今でもカワイで練習している。
「今の私があるのは、カワイがあるからです。演奏をするホールのピアノは、ほとんどがスタインウェイです。練習では、作曲家の意図に応じた発想の幅が必要です。カワイで表現が難しいことも、スタインウェイではこんなに簡単にできるんだ、と思うこともあります。いつかはスタインウェイを持ちたいですが、練習用のカワイを手放すことはしません」
15歳でコンクールから卒業
子供のころはリヒテル、ホロビッツ、ギレリス、ケンプらさまざまな演奏家の録音を聴いた。ピアニストになりたい、と10歳から15歳の間は、年に3、4回はコンクールを受け続けた。15歳のとき、ニューヨークのヤング・コンサート・アーティスツ国際オーディションで優勝し、すっぱりコンクールを受けることをやめた。