所蔵品の売却騒動が表面化したのは、デトロイト市が財政破綻にまだ陥る前の5月ごろ。市の財政再建を指揮する緊急事態財政管理者がDIAに所蔵品目録の提出を求めていたことが判明した。コレクション全体での評価額は25億ドル(約2460億円)との観測も飛び交い、180億ドル(約1兆7680億円)を超える市の負債減らしとしては悪くない「お宝」だ。
しかし、市民やDIA職員から非難の声が上がり、市がとうとう破綻してデトロイトへの注目が一層増すと、全米規模でも美術団体などから批判が続出。米博物館協会の幹部は「もちろん心配している」と懸念を表明した。
だが、高まる反発にもデトロイト市側は強硬な態度を崩さず、美術品の処分を検討中とみられる。米紙ワシントン・ポストは「売却を禁じる法律でもできない限り、債権者からDIAのコレクションを守れるかは不透明だ」と指摘している。