が、真に問題なのは、消費増税をめぐるドタバタ劇ではない。財務官僚、それにくみする主流メディア、麻生氏ら政界の増税推進派は、日本という国を本当によくするということに関し、消費増税によってアベノミクスを頓挫させ、脱デフレに失敗したとき、責任をとる覚悟があるか、どうかである。橋本龍太郎政権下で1997年度の消費増税が引き起こした「15年デフレ」で国の衰退、国民の疲弊を招き、財政収支悪化を引き起こした責任を財務官僚は誰もとっていないし、それを支持した政治家もメディアも知らぬ、存ぜぬである。唯一、当の橋本氏があとで激しく悔やんでいただけである。橋本氏は筆者が知る限り、恥を知るサムライの精神を持つ数少ない政治家である。
実は、権力者・エリートたちの無責任さこそが、安倍首相の言う「戦後レジーム」の副産物である。政策を間違えても、「無謬(むびゅう)」の理屈付けに徹する財務官僚、その理屈付けに手を貸す御用経済学者たち、御用経済学者の言説を重用し続ける日経新聞など主流派メディア、そして増税デフレを全く意に介さない政治家たち。増税翼賛会グループこそが「戦後レジーム」を形成している。