地球に不時着した未確認飛行物体(UFO)や宇宙人を搬入し、米軍がひそかに研究しているとマニアらの間でささやかれてきた米西部ネバダ州の区域「エリア51」について、米政府がその存在を初めて公式に認めた。中央情報局(CIA)が15日に公表した、機密指定を解除された公文書で明らかになった。
ただ、UFOや宇宙人に関する記述は一切なく、空想をめぐらせてきたマニアを落胆させる内容になっている。エリア51は冷戦時代から今日に至るまで、主に偵察機を秘密裏に研究開発する実験場として機能してきたという。
公文書は、米ジョージ・ワシントン大学内の研究機関「国家安全保障アーカイブ」のジェフリー・リケルソン主任研究員(63)が2005年に行った情報開示請求に基づいて公開されたもので、約400ページに及ぶ。全編にわたって、エリア51(正式名称はグレーム・レイク空軍基地)が誕生した経緯、役割、行われてきた実験、開発された偵察機などについて詳述している。