「消費税を上げる前にやるべきことがある。まず国会議員や官僚が自らの身を削るべきだ」(みんなの党の渡辺喜美代表の持論)
発言の時機はばらばらだが、こうした発言を受け、一部を除き与野党各党は、衆参両選挙の公約で定数削減を掲げたのではなかったのか。
いったい、どうなったのだろう。
「一票の格差」の解消を求める司法からの厳しい要請があった後も、定数削減を含めた選挙制度改革は進んでいない。与野党の実務者協議は6月に「参院選後、速やかに各党協議を再開し、結論を得る」との合意文書で体裁を整えたものの、内実は空中分解に等しい。各党に代わって民間の有識者が改革案を協議するといわれる「第三者機関」の設置もいつのことになるかわからないありさまだ。このままの状態で今秋に消費税増税の方針が決定すれば、政治が先に姿勢を示すべきだとした発言の約束は反古(ほご)になる。
定数削減を含む選挙制度改革で、全党が喜ぶ決着などありはしない。調整が難航しているのは、国会議員の都合に過ぎない。幾ばくかの歳費削減などで時間稼ぎせず、思いきって政党交付金を返上する覚悟を表明してはどうだろうか。それなら増税先行も理解されるだろう。あるいは、即座に各党の意見がまとまるかもしれない。(佐々木美恵/SANKEI EXPRESS)