日本も「攻め」の広報を
いずれにせよ、ロシアの反日勢力が、サハリンの韓国人問題を巧みに利用し、第二次世界大戦中の日本による非人道的行為を糾弾し、連合国の一員として対日戦争に加わったソ連の立場を正当化するプロパガンダに『復讐』を最大限に活用することになると考えられる。
日本も「攻め」の政策広報をロシアで行うべきだ。41年6月にヒトラーが独ソ不可侵条約を侵犯してソ連に侵攻したときに、日本の一部には日ソ中立条約を反故にして、ソ連に攻め込むべきだとの意見もあったが、道義を重視する日本政府がそのような動きを抑えたというような内容の日露合作映画をつくるとよいと思う。そして、ナチス・ドイツに対してソ連が勝利することができたのは、日本が日ソ中立条約を守ったからだというメッセージが、うまくロシア人に伝わるようにすれば、北方領土交渉の環境整備に役立つ。(作家、元外務省主任分析官 佐藤優/SANKEI EXPRESS)