さらに自社に足りないものは、必要とあらばライバルとも結んで手に入れる。MSは6月、長年競合する法人向けソフト大手オラクルとの提携を発表し業界を驚かせた。MSのクラウドサービスでオラクルの業務ソフトが利用できる内容だ。MSのビル・ゲイツ会長(57)とオラクルのラリー・エリソンCEO(69)の創業者同士の確執は有名だが、クラウド分野の強化がともに課題で、先行するアマゾン・コムに対抗するため手を組んだのだ。
ノキアとの提携も、出遅れたスマホ分野にてこ入れするための端末事業強化策だ。MSが買収する携帯端末事業はノキアの売上高の約5割を占める。特許使用料を含めてMSが支払う金額は54億4000万ユーロ(約7140億円)。そこまでしてもMSはスマホ事業の立て直しを急ぎ、先行するアップルやグーグルを追いかける必要があった。
後継者争いも演出
そして、バルマー氏は自らの引き際すらも演出した。MSはノキアの従業員約3万2000人も受け入れ、ノキアのスティーブン・エロップCEO(49)もMSに移る。エロップ氏は元MS幹部で業務用ソフト部門を率いていた。