当局の「思うつぼ」
陳氏の今後の活動は、ニューヨークを拠点にウィザースプーン研究所とカトリック大学、そしてラントス財団という保守とリベラルの双方から支援を得て、中国の人権抑圧などを多角的に訴えるものになる。思想の違いなどを問題視する声もあるが、米国に本拠を置くキリスト教系人権監視団体「チャイナ・エイド」の設立者、ボブ・ウー氏はAFPに「陳氏によって3組織の活動が政治的範囲やイデオロギーを超えるものになる」と期待を寄せた。
とはいえ、中国側は陳氏の動きを大して気にはしていないようだ。陳氏のような国際社会が注目する活動家は、中国国内で活動されると体制批判の拡大につながる恐れがあるが、再入国させなければ中国国内での影響力は弱まる。海外で好き勝手してもらっても痛くもかゆくもないわけだ。“国内の小さな監獄に入れると欧米がうるさいから、海外という大きな監獄に入れてしまえ”という発想だ。陳氏が米国に活動拠点を確保したことは、中国当局にはまさに『思うつぼ』なのかもしれない。(SANKEI EXPRESS)