≪虎雄氏「すぐ逃げろ。遠くへ行け」≫
指名手配された職員3人を病院寮に住まわせるなど、組織的に逃走を支援していた疑いが明らかになった徳洲会グループ。3人は逃走中も選挙運動に駆り出されたほか、うち1人が病気入院した際は、グループを率いる徳田虎雄氏が病室を見舞ったといい、理事長の深い関与をうかがわせている。
投票当日に電話指示
「すぐ逃げろ。遠くへ行け」。選挙の投票当日、徳田氏本人から電話で言われた一言が、長い逃亡生活の始まりだったと、徳洲会グループ職員の男性は語る。
中部地方の徳洲会病院から徒歩数分の場所に2階建てアパートがある。病院が全室を借り上げ職員寮として使っているが、1993年当時はここに、指名手配されたグループ職員2人が住んでいた。
近くのマンションの数室も病院が借りており、その1室にも当時、逃亡中の職員1人が住んでいた。隣室には病院に当時勤務していた徳田氏の実弟が住んでいたという。3人に居住場所を割り振ったのは病院の幹部事務職員で、病院の幹部たちも3人が逃亡中であることは承知していたという。