「集団的自衛権については有識者会議でわが国の平和と安全を維持するため、検討している。政府としてはこの議論を待ちたい」
資料に目を落としたまま答弁する姿も目立ち、官僚答弁丸出しともいえる。
首相にとって2つの課題は中期的であり、今国会の焦点にしたくない思いがある。政府高官も「集団的自衛権はいま議論しているところだから、あまり力が入っていない。通常国会で具体的に語るのだろう」と解説する。
だが実際は、これらに批判的な公明党への配慮が「踏み込み不足」の最大の理由となっているようだ。
≪「お願い」徹するNSC≫
今国会での成立を目指すNSC創設関連法案や特定秘密保護法案には、「お願い」に徹してきた。
各省庁の機密情報を一元化するNSCには、各国の情報当局から得られた高度な機密を集約する。漏洩(ろうえい)防止の法整備として特定秘密保護法案の成立は不可欠だが、野党側は「知る権利」の観点から批判的な質問を浴びせてきた。これに対し、首相は低姿勢で必要性や意義を強調している。