上原がマウンドに上がったのは5-2の九回。最初の打者をフォークボール3球で空振り三振に仕留めると、ファンの声援は「コウジ」から「MVP」へと変わった。2死から安打を許したが、フォークボールで三振を奪うと、すぐに歓喜の輪の中心にいた。フアン・ニエベス投手コーチ(48)は「試合前は『行ける』と言っていたが、つらそうだった。気力の投球だった」と精神力を絶賛。ジョン・ファレル監督(51)は、「これ以上は望めないようなシリーズだった」と振り返った。
巨人からフリーエージェント(FA)を行使して大リーグに飛び込んだのは4年前。「日米野球でボンズ(バリー・ボンズ、元ジャイアンツ)とやったりして、(大リーグへ)行きたいという思いが少しずつ大きくなってきた」と振り返る。
自力で雪辱の舞台へ
オリオールズを出発点に、昨季はレンジャーズでダルビッシュ有投手(27)のチームメートとしてプレーし、切れ味鋭いスプリット、四球の少なさなどが評価され、今季はレッドソックスに移籍。シーズン途中からは守護神として定着し、大リーグでは自己最多となる21セーブをマークした。MVPという初めての勲章を手中に収め、「今年は出来過ぎで正直、怖い」と、その重みをかみしめる。