ヒマラヤ山脈に生息するといわれる「イエティ」(雪男)の正体は、ホッキョクグマだった-。英国の学者が、こんな研究結果を10月18日までに発表し、大きな話題を集めている。雪男のものといわれてきた動物の複数の遺伝子サンプルを分析したところ、古代のホッキョクグマの遺伝子と100%一致した。紀元前326年、アレキサンダー大王がインドのインダス川一帯の小国を征服した際、遭遇を熱望したとの伝説以来、多くの噂や目撃例がある雪男の謎を解明する手がかりになると期待されている。
「ヒグマとの雑種生息」
英紙デーリー・テレグラフやフランス通信(AFP)、米CNNテレビ(いずれも電子版)などによると、研究結果を発表したのはオックスフォード大学の遺伝子学者、ブライアン・サイクス教授。彼は雪男の謎に挑むため、昨年、全世界の研究者らに、雪男とみられる未確認生物の毛髪といった組織の提供を呼びかけた。
約70のサンプルが寄せられ、うち遺伝子の状態が良好な約30サンプルについて、データベースに保存しているさまざまな動物の遺伝子との照合作業を行った。