(10月)17日早朝に東京都立川市から伊豆大島に駆けつけて以降、連日のように状況が変化する捜索の様子を見守る。雨が降る中、弟の名前を呼びながら、親族と捜し回りもした。
「あのバイクは君和がいつもいる茶の間の近くにあった。周りを念入りに探してほしい」。この日も捜索していた消防団員や消防隊員らに積極的に情報を提供した。バイクの近くからは茶の間近くに保管されていた愛用の釣りざおが出てきた。しかし、弟は見つからない。
昨年、君和さんは還暦を迎えた。お祝いに赤いちゃんちゃんこを贈ると、嫌がりつつも涙を流して感謝してくれた。「涙もろく義理人情に厚い。いつも困っている人を見れば助け、こういう場所では率先して手伝っていたと思う」
21日にいったん島を離れた。長期戦を覚悟して勤務先に休職届を出そうとした。だが、社長は受け取らずに「思う存分捜してきなさい」と言ってくれた。
「見つかるまで大島にいる」。君和さんと再会するまで、被災現場を歩き回るつもりだ。