メーンのレインボウステージに立つと、踊るオーディエンスの向こうにカラフルなテントが並ぶキャンプサイトが広がり、さらにその向こうには富士山がそびえる風景を見ることができる。そこで演奏することが、気持ちいいのだろう。ライブハウスやホールの演奏とは違う、「開放感」がどのバンドの音からも聞こえてくる。
多種多様な音を奏でるバンドたち。ザ・トロージャンズは、ロンドンのスカバンドだし、ハンガイは中国の内モンゴルの出身だ。まだメンバーが10代のザ・ストライプスからは、ビートルズやヤードバーズなど、ブルースをバックボーンにした1960年代のロックが聞こえてくる。土曜夜のヘッドライナーだったエイジアン・ダブ・ファウンデイションは、ダブを基調にしつつレゲエからドラムンベースまで幅広い音楽性を内包させつつ「踊り」というテンションにそこにいるすべての人を持ち上げていく。