合い言葉は「来年もここで」
富士山の懐のなかで、世界の音楽を楽しむ。そしてキャンプという土の上に寝る行為によって地球と会話する。1万1000人の参加者みんなが心のどこかでつながる感覚を得ることができるのも〈朝霧JAM〉の大きな魅力だ。富士山という絶好のロケーションのもとで行われる、日本最高レベルのキャンプイン・フェス。それが〈朝霧JAM〉だ。
今年の僕は、月曜の昼近くまで会場にいた。テントを片付け、それぞれの自分の場所へ戻っていく〈朝霧JAM〉の参加者たち。見知らぬ人とも別れ言葉を交わす。その言葉は決まって「来年もここで」だった。(フリーパーパー「Lj」編集長 菊地崇/SANKEI EXPRESS)
■きくち・たかし フリーペーパーLj編集長。年間、内外20近くのフェスに足を運ぶフェスの達人。著書にアメリカのバンドPHISHを追いかけた『自由って何だ?』がある。