無人機攻撃は了解の下
パキスタンが米国との関係を改善基調に乗せるために何をすべきかは、米国に批判的なパキスタンメディアの目にも明らかだ。10月25日付のドーン紙社説は「オバマ氏は経済と開発の両面でパキスタンに関与しようとしているが、テロリズムと武装勢力との戦いの問題は、これまでのように緊急性が高く、現実の課題である。だからこそシャリフ氏の本当の仕事は国内の治安問題の取り組みだ」と指摘する。
一方、今回のシャリフ氏の訪米前に、米英によるパキスタンやアフガニスタン、イエメンでの無人機攻撃に関する調査報告が人権団体などから公表された。ところが、米パ首脳会談の直後には米紙ワシントン・ポストが、パキスタン側が米側から無人機攻撃に関する報告を定期的に受けていたことを裏付ける機密文書をスクープした。無人機攻撃がパキスタン側の了解の下で実施されていることは、これまでも伝えられてきた。ただ、今回のスクープはそのタイミングといい、パキスタン側の無人機攻撃への関与を具体的に示した内容だっただけに、無人攻撃の停止を声高に求めるパキスタンを偽善的とみせる効果があった。