≪貫いた「Walk on the Wild Side」≫
1960年代後期、ロック音楽に高い芸術性を持ち込んだ米バンド「ヴェルヴェット・アンダーグラウンド」の元リーダーで、伝説的なロック歌手のルー・リードさんが10月27日午前11時、肝臓関係の病により、ニューヨーク州のサウサンプトンで死去した。71歳だった。シンガー・ソングライター兼詩人として異能ぶりを発揮し、ボブ・ディラン(72)らと同様、60年代以降のロック音楽の発展に大きく貢献した。代表曲「ワイルドサイドを歩け」(72年)の歌詞通り、商業的成功より挑戦的でワイルドな生き様を貫いた。
AP通信やロイター通信などが、彼の著作権エージェントからの情報として報じた。5月に肝臓移植手術を受け、公式サイトで「これまでより大きく強くなった。ステージに戻るのが楽しみだ。みなさんの心や魂、宇宙、未来につながる曲をたくさん作ります」と決意表明したが、ここ数カ月、体調が思わしくなかった。
売れない名盤
「ヴェルヴェットのデビューアルバムは数千枚しか売れなかったが、買ったやつらはみんなバンドを組んだ。もちろん、僕もそのうちの一人だった」