当局は8人を「容疑者」として捜査している。突入した車両が事件の動機を示唆するスローガンを掲げていたとの情報もある。8人はいずれも新疆ウイグル自治区出身だが、本籍地はホータン地区グマ県やトルファン地区ピチャン県ルクチュンなどばらばらだという。
新疆ウイグル自治区では漢族とウイグル族の民族対立を背景に暴力事件が頻発しているが、北京の中心部で事件が起きたことで、中国指導部内に衝撃が拡大、ウイグル族やチベット族を含む少数民族への引き締めを強めるとみられる。
事件が起きた28日は、天安門から近い人民大会堂で習国家主席や李克強首相ら共産党最高指導部の政治局常務委員7人全員が参加する式典が開かれていた。指導者への不満を訴えるため、あえてこの日を選んで事件を起こしたとの見方も出ている。
北京の日本大使館関係者によると、事件で負傷した30代の日本人男性は上海在住の会社員で、歯を数本折るけがを負った。意識ははっきりしているという。(北京 共同/SANKEI EXPRESS)