中国の新疆(しんきょう)ウイグル自治区では、今年4~6月にかけて警官隊とウイグル人グループが衝突する事態が相次いだ。習近平政権は、武装警官を多数投入してデモ隊に発砲し、ウイグル人の「異議申し立て運動」を鎮圧した。産経新聞北京支局の矢板明夫記者は、<香港の人権団体によると、今回の突入事件の死者の一人は、新疆ウイグル自治区ルクチンで6月に発生した暴動の際に、警察に射殺されたウイグル族の遺族だという。報復する目的で「自爆テロ」を仕掛けたことが確認されれば、習氏の少数民族政策の「失敗」が証明され、批判の声が再び高まることも考えられる>(10月30日、MSN産経ニュース)との見方を示す。筆者も習政権の少数民族政策は破綻しているとみている。
国家建設、過激派と連携…
ウイグル人は、ウイグル民族であると同時に、ムスリム(イスラーム教徒)であるという複合アイデンティティーを持っている。中国当局に対して異議申し立てを行うウイグル人の間で、民族と宗教のいずれのアイデンティティーが強くなるかによって、今後のシナリオが異なってくる。