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天安門テロ 騒乱拡大の2つのシナリオ (3/3ページ)

2013.11.3 18:15

  • 中国・首都北京市、上海市

 ウイグル民族という自己意識が強くなる場合には、カザフスタン、キルギス共和国のウイグル人と連携して「ウイグルスタン(ウイグル人国家)」の建設に向けた動きが始まるかもしれない。特にキルギスは事実上、国家破綻状態にあるので、国境管理が十分できてない。新疆ウイグル自治区にとどまらず、中央アジアを巻き込んだ混乱が起きる可能性がある。ウイグル民族は、チュルク(トルコ)系なので、トルコ-アゼルバイジャン-トルクメニスタン-ウズベキスタン-カザフスタン-キルギス-新疆ウイグルをつなぐ、「汎チュルク主義」を刺激する可能性もある。

 ウイグル人が持つイスラーム意識が強まる場合、これが中東の国際テロ組織アルカーイダやアフガニスタンのタリバーンに連なる原理主義過激派と結びつく危険がある。既にウイグル人の過激派が国際的に暗躍している。過去にロシアのチェチェン共和国でイスラム原理主義過激派に加わっていたウイグル人が拘束され、中国に強制送還されたことがある。さらに原理主義過激派の影響が、中国国内の回族(漢人のムスリム)に及ぶ可能性もある。

 いずれにせよ、ウイグル民族問題が先鋭化することによって、中国国内にとどまらず、中央アジア、北カフカス、中東など、広範な地域でテロや騒乱を誘発する危険がある。(作家、元外務省主任分析官 佐藤優/SANKEI EXPRESS

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