【青信号で今週も】
クリニックにもインフルエンザの患者さんがチラホラと現れる季節となりました。「中国・浙江省で鳥インフル感染1人確認 再流行の懸念も」(10月15日MSN産経ニュース)と新型インフルエンザの流行に警鐘を鳴らす報道もされています。中国では散発的に「鳥インフルエンザウイルス(H7N9型)」への感染が発生しています。H7N9型は、137人の感染者のうち45人が死亡するという重篤になりやすいウイルスです。
今のところ、鳥にインフルエンザウイルスが流行し、鳥からヒトが感染する鳥-ヒト感染が主であると考えられています。アジアでは、鳥とヒトが一緒に暮らしたり、市場などで濃厚に接触したりしています。こういう環境は、鳥-ヒト感染が起きやすい状況です。また、鳥-ヒト感染で発症した最初の患者さんから、家族の人へのヒト-ヒト感染が起きる可能性も示唆されています。
この状況を受けて、中国では「ワクチンを世界で初めて開発 浙江大が香港大と共同で『歴史的価値』」(10月26日MSN産経ニュース)と、H7N9型に対するワクチン製造に成功したことが報道されました。強毒インフルエンザウイルスは生きた鶏卵で作成しにくいことが知られています。