この研究は、先月(10月)31日と今月(11月)1日の両日、つくば市で開かれた「産総研オープンラボ2013」でも実験の様子が公開された。産総研には、こうした医療機器から創薬、再生医療にいたるまで、さまざまな医療産業の種が豊富にある。例えば、無尽蔵にある微細藻類のミドリムシを使ってプラスチックやナノファイバーをつくる研究、鶏の遺伝子を改変して抗体医薬を大量生産する技術など、すでに実用段階にきているものも少なくない。
安倍晋三政権の日本再興戦略の柱の一つは医療産業。長谷川氏によればニューロコミュニケーターも使い方次第で、ロボット制御や教育・娯楽、消費者の潜在意識を探るマーケティングなどにも応用できる。くれぐれも産総研を宝の持ち腐れにしないよう民間との試行錯誤の連携が不可欠だ。(気仙英郎/SANKEI EXPRESS)