「ネタ」を詰め込んだ
「検定」をきっかけに、清江と真正面から向き合い始める一郎。放送作家ならではのアイデアが物語を動かしていく。「設定を考えるのが自分の仕事。例えば、『娘が乗った通学バスと勝負して父がマラソンをする』なんてね。非日常の設定や仕掛けを日常に投げ込むことで、思いも寄らないドラマが生まれるんです。いつも『もし○○だったら』という切り口を考えていますね」
「検定」だけでなく、もう一つユニークな仕掛けがある。はた目には派遣先をクビになったばかりの冴えない派遣社員の一郎だが、実は「失敗屋」という顔を持つ。依頼を受けて店や会社に入り込み、わざと失敗をしてスタッフの心をまとめあげるというのが一郎の仕事なのだ。
「今って失敗しにくい時代ですよね。一つの失敗が命取りになるから、どうしても手堅くまとまってしまう。でも、僕自身は失敗しないと新たな発見は生まれないと思っています。誰かが失敗をすると、周りもそれをフォローしようと一丸となれる」