働く環境を研究、開発するコクヨRDIセンターによると、コワーキングスペースは数年前から大都市中心に増え、全国に現在約300カ所。斎藤敦子主幹研究員は「東日本大震災以降、場所や考えを共有する空気が社会に広まっている気がする。社員に利用させ商品開発に生かす企業も増えるのでは」とみている。
昨年4月に開業した複合商業施設「渋谷ヒカリエ」にある「MOV(モブ)」には、24時間使える固定席もある。
得意分野を持ち寄って
利用者のIT系3社の社員13人が7月「スクウェアガーデン」というチームを結成。ホームページのデザインやパソコンに映し出す技術、企業への宣伝など、得意分野で協力して仕事を受注する。
チーム代表の武聡志さん(34)は「あえて一つの会社にならないことで、心地よい距離感がある。ここは、さまざまな目的や方向性を持つ人が集まる駅のような場所」と語る。