イエメン・首都サヌア【拡大】
不法入国で拘束
さらに、封建的な王政を敷くサウジに対し、イエメンは共和制国家。両国民には価値観の隔たりが大きく、サウジの多くの人々はイエメンを格下国家と蔑(さげす)んでいる。
レバノン紙によると、ニランさんの家族が「イエメン人はサウジの女性と結婚する価値はない」と結婚に反対。2人は駆け落ちを決意し、10月に越境した。しかし、ニランさんは不法入国者として国境付近でイエメン当局に拘束され、タハルさんも幇助(ほうじょ)容疑で捕らえられた。
国の法律がイスラム教の聖典「コーラン」の教えと同じというサウジでは女性の行動が厳しく制限されており、身内の男性が許可しなければ仕事も銀行口座の開設もできない。旅行や公道での運転も禁じられている。
こうした格差や慣習の違いを乗り越えたニランさんの勇気ある行動に、多くのイエメン人たちが感動。彼女が出廷したイエメンの首都サヌアにある裁判所前では「私たちは皆、ニラン(と同じ境遇)だ」と書かれた鉢巻を巻いた数百人の支持者がデモ行進を行った。