地元行政当局者は、反政府デモ隊と政府支持者との衝突などによる死者はタクシン派を含む計4人に上ったと明らかにした。一連のデモで初めて死者が確認された事態を受け、タクシン派幹部は、1日の対抗集会やデモ行進を中止し、支持者に帰宅するよう指示した。
インラック首相は「対話」による平和的解決を訴え、「挑発には乗らない」(政権幹部)として、反政府デモを黙認してきた。しかし、デモが流血の事態に発展し混乱収拾のめどが立たない中、対話による解決策は行き詰まっている。(SANKEI EXPRESS)
■タイの政治対立 2006年9月に当時のタクシン首相がクーデターで追放されて以降、地方の貧困層中心のタクシン派と、都市部のエリート層や中間層が中心の反タクシン派の対立が続いている。反タクシン派は08年、タクシン派政権打倒を掲げバンコクの首相府や国際空港を占拠するなど抗議行動を激化。08年に反タクシン派のアピシット政権が発足すると、今度はタクシン派が10年にバンコク最大の繁華街を占拠し、軍が強制排除した。11年の総選挙でタクシン派は政権を奪還、タクシン氏の妹であるインラック氏が首相に就任した。今年に入っても国外逃亡中のタクシン氏の帰国に道を開く恩赦法案をめぐり反タクシン派が抗議行動を行うなど、対立は解けていない。