「これでようやく中東にも平和が訪れる」という見通しは、まったく甘い。イランは核開発を国策として進めている。イランの譲歩は見せかけに過ぎない。「第1段階」においても、イランが、ウランの5%濃縮を行う技術を維持することが認められている。イランの核開発は、ロウハニ大統領ではなく、ハメネイ宗教最高指導者によって行われている。ハメネイ氏は、核開発の意志を放棄していない。また、イランの改革派も国民も核開発を支持している。
イスラム原理主義とペルシャ帝国主義が結合したイランの危険な国家戦略が変更されていないのに、米国がこのような融和的姿勢を示したことをイランは最大限に利用する。今回の合意は、イランに核開発を推進する時間と資金を提供する機会を与えたに過ぎない。
また、オバマ政権がシリアに対する武力行使を断念したために、自国民に対して化学兵器を使用するようなアサド政権が延命することになってしまった。
このような米国の優柔不断な態度に、「果たして米国との同盟は機能するのであるか」という懸念をサウジアラビアやエジプトが抱き始めている。