日本の奥深さ再確認
昔話の登場人物たちが抱くねたみやそねみ、恨み。リアルな心理を描きながらも、全体的にはどこかユーモラス。その雰囲気を作り出しているのが、豊かなオノマトペだ。「しゃんがしゃんが」「ぽんからぽん、ぽてぽてぽん」「するりんするりん」。「オノマトペは全て自分で考えました。短い話を、どう膨らましていくか。そんな中でオノマトペをたくさん入れて、情景が目に浮かぶようにしました」
東北などの方言も多用され、ゆったりとしたリズムを生む。「土臭い、体温のある言葉を使いたかった。オノマトペや方言を通じて、東北、そして日本の奥深さ、豊かさを改めて感じさせられました」
サルやカニ、ウサギにヘビ、お地蔵様に鬼婆。種を超えて物語をつむいでいくキャラクターたち。「登場する生き物が多くて、鬼でもヘビでもなんでも出てくる。みんな一緒に生きている。それが、日本人が本来持っている生きとし生けるものへの愛情なのではないでしょうか。日本って、捨てたもんじゃないな、と思います」