乾杯のあとに一人ずつドレスコードの説明。私はフクロウの親子を指差しながら「この親子は、雪の降る師走の夜に、宿がなくて寒い寒いと寄り添っているところです。葉っぱの刺繍が枯れ葉に見えてきますでしょ」。すると、目の前の方のゴージャスな十字架のペンダントが目に入りました。「ほら、この親子があかりのついたお金持ちの家をのぞいているみたいでしょ」
みなさん、おなかをかかえて笑ってくれましたので、寂しい師走の物語が明るくなりました。「笑う門には福来る」ですね! みなさまも、たくさん笑ってよいお年をお迎えくださいね。(イラストレーター 平松昭子/SANKEI EXPRESS)
■ひらまつ・あきこ 1970年、愛知県生まれ。広告プロダクション退社後、フリーのイラストレーターに。ファニーでエレガントなイラストで人気を集め、現在は「GLOW」でコミックエッセーを連載中。「kate spade new york」日本公式ブロガー。水墨画や日舞をたしなみ、着物を愛好する。著書に「お洒落きものイズム」(グラフィック社)など。LINEのスタンプ「ラヴ&ゴージャス」が発売中。kimonosnack.blogspot.com