1969年12月12日、イタリア・ミラノの銀行が何者かに爆破され、100人を超す死傷者が出た。捜査当局はアナキストたちを逮捕したが、リーダーの男、ジュゼッペ・ピネッリ(ピエルフランチェスコ・ファビーノ)が署内で謎の転落死を遂げたことで、世論は黒幕が別にいるのではないかと敏感に感じ取る。取り調べを担当したルイージ・カラブレージ警視(ヴァレリオ・マスタンドレア)は真相に迫ろうとするが…。
イタリアを代表する映画監督、マルコ・トゥリオ・ジョルダーナ(63)の新作「フォンターナ広場 イタリアの陰謀」(公開中)は、当時のイタリアを震撼(しんかん)させた未解決のテロ事件「フォンターナ広場爆破事件」を掘り起こした社会派作品だ。複雑なイタリアの内政事情に手を焼いたようだが、登場人物はすべて実名で、存命者もいるだけに、作品には手抜かりなく描こうという緊迫感が最後までみなぎっている。