さらに99年の選挙で自民党は明石康元国連事務次長を立て公明党の支援を仰いだが、得票は69万票にとどまり、圧倒的な知名度を誇る石原慎太郎氏の166万票にはるかに及ばなかった。この時も自民党執行部の進退問題が浮上した。
首相の正念場
東京の有権者は1000万人を超え、無党派層が多い。このため、知名度のある候補による人気投票になりがちだ。政党色がかえってマイナスに働く側面があり、自民党は候補擁立に頭を悩ませてきたわけだ。加えて、最近の地方選でも、自公の旗色は悪い。10月の川崎市長選で自公推薦の新人候補が負け、11月の福島市長選でも自公などの支援を受けた現職が大敗している。
こうなると、自民党としては無所属でもいいから“勝てる候補”に触手を伸ばさざるを得ないのが実情だ。ただ、一方で「政党である自民党が人気投票で知事候補を選んでいると思われるのはよくない」(党幹部)とする声もあり、党執行部が納得のいく候補を見つけるのは容易ではない。
「都知事選で負けると、安倍首相も石破幹事長も終わりだな」
派閥の会合で、こう述べる閣僚経験者さえいる。首相の正念場が年明けにやってくる。(比護義則/SANKEI EXPRESS)