大原利真・国立環境研究所地域環境研究センター長が昨年(2013年)1~6月の濃度を過去3年間と比較した結果、東日本、西日本とも過去とほぼ同レベルだった。一方、越境汚染の影響が小さいと考えられる昨年(2013年)7、8月の濃度が以前より高く、国内の要因が疑われる。大原センター長は「地域ごとに発生源を解明することが有効な対策につながる」と話す。
冷静な対応呼び掛け
千葉県は昨年(2013年)11月4日朝、火力発電所や石油化学工場が集まる市原市内で高濃度を観測。国の暫定指針値を超える可能性があるとして県内に初めて注意喚起を出した。結果的に指針値は超えず、県は高濃度の原因を「汚染物質が拡散しにくい気象条件だったため」と分析。首都圏での発生が疑われ「近隣都県と連携して成分分析を進める」としている。
中国に近い福岡市では越境汚染を心配する声が強く、暫定指針値より厳しい環境基準(大気1立方メートル当たりの1日平均濃度が35マイクログラム)を超える可能性がある際にも注意を呼び掛けている。市内では例年5月に高濃度の日が多い傾向があるが「越境汚染と国内発生の割合はよく分からない」という。