4-4-2の右MFに入り、まず30秒後にファーストタッチ。後半24分に左クロスを頭で合わせ、初シュートを放った。最大の見せ場は38分だった。ゴール正面で左からのパスを左足で振り抜き、低い弾道のシュートは惜しくも右ポストをたたいた。41分には本田の中盤でのパス回しを起点にイタリア代表MFモントリーボの反撃弾が生まれた。最下位の18位に低迷する格下相手にロングボールばかりの単調な攻撃が目立ったミランだが、本田の登場後は細かなパス回しで相手を崩す形に一変した。
「質の高い左足」
試合前、「とてつもない重圧と、最初にピッチに立った時から付き合っていきたい」と話していた本田に緊張した様子は全くなく、味方に堂々と指示を出し、バロテリやカカらと絡みながら次々に仕掛けた。戦術練習は3日間だけでも、その存在感はすでにエースナンバー10にふさわしい“王様”だった。