オウム真理教元幹部、平田信(まこと)被告の初公判で、傍聴券を求める人々。一般傍聴席56席に対し、倍率約20倍の1155人が東京地裁に集まった=2014年1月16日午前、東京都千代田区(三尾郁恵撮影)【拡大】
事件当日、幹部の一人が無線機で「ゴー」というサインで、別の信者らが仮谷さんを拉致。その様子を見守っていた平田被告は無線機で「オッケー」と連絡し、井上死刑囚に「案外簡単に拉致できた」とも報告したという。
麻酔薬で意識を失った仮谷さんを別の車へ移す際には周囲の見張り役となり、その後、犯行に使用した車両を洗車。仮谷さんの血痕を拭き取る薬品も入手したという。
「平田被告は手助けをした幇助(ほうじょ)犯にすぎない」とする弁護側に対し、検察側は「事前に決めた役割分担に従って行動している以上、被告人は犯罪を実行した正犯にあたる」と主張する。
検察側は教団内の教義についても言及。「麻原死刑囚の指示は絶対的」という「ヴァジラヤーナの教え」を背景に、犯罪が行われたと指摘した。
また、起訴対象とはなっていない地下鉄サリン事件についても「平田被告も犯行準備に関与した」と主張。検察幹部は「教団による組織犯罪であることを立証しようとした」と狙いを説明する。